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7606 ユナイテッドアローズ

見直し

アフターコロナ銘柄

 

順調に売り上げを伸ばしていたのですが、コロナ禍により今期は赤字見込み。これまで配当も80円ぐらいだしていたのが、今期は0円。

それは仕方ないと思います。問題は今後もとの軌道に戻れるかという点。

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この銘柄を考えるうえで大きいのは、2024年12月までに、ハイエンドマーケットを担い、収益面の貢献も大きい(売上100億円規模)クロムハーツ事業をブランドホルダーへ譲渡ということだと思います。三陽商会がバーバリーレーベルを扱えなくなって収益が一気に落ちたように、ユナイテッドアローズも、そこまで大きな影響ではないでしょうが、かといって小さくない影響があるように思います。

 

この方針の通りクロムハーツ持ち分も順調に減っています。20年3月期の親会社率が低い理由もここにあると思います(21年3月期の親会社率は通期予想を基に数字合わせをした結果出てきた数値なので参考にはなりません)

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それを反映するように、最新の20年度3Q決算の説明資料には中期最終年度(23年3月期)の連結営業利益は70-80億円との記述があります。これは15年度や16年度の連結営業利益にも及びません。

 

一株当たり指標は下記の通り。15、16年度は自社株買いも行われ、17年度ぐらいまでは株主還元の高い株と認識されていたであろうことも考慮に入れる必要があると思います。

これらのことを考えると23年3月期という比較的先を見据え、中期通りの営業利益が出たとして妥当な株価は2,500円程度から良くて3,000円程度では?という気もします。すでに株価は1,900円あり、主力とするにはつらいかなという印象を受けました。

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また、アパレル業界の動向がまとめられていたのですが、

国内アパレル市場の成熟 1990年15兆円→2018年9兆円

衣料品に対する支出額の減少傾向 2000年17,000円→2018年12,000円

アパレルEC市場拡大 2013年5.8%→2018年11.3%

ということで、今後伸びる業界だ、と思えないところも主力化にはつらいところです。

 

一応ECは伸びていますが、逆に小売りをカニバリしている気もします。

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と、ここまでネガティブなことばかり書いてきてしまいましたが、個人的にはコロナ明けには洋服需要は一時的にかなり高まると考えています。

基本的に2年近くどこにも出かけられなかったことから、ようやく旅行や余暇に遊びに出掛ける際に、体形の変化、年齢とのマッチング、服の色のくすみ等、新しい服を買いたいとの需要は高まると考えていて、会社の予想はこの点は含まれていないように考えています。

 

ワクチン接種が進むにつれ、アフターコロナ銘柄の上昇機運も出てくるでしょうし、今持っている100株はそのまま持っておいて、日本のワクチンの接種率が66.6%を超えたあたりで手放す感じでいいのではないかと考えています。